札幌駅総合開発株式会社

アートボックス

ART BOX in JR TOWER

アートボックスとは?

JRタワーでは、コンコース、モール、駐車場、店舗などさまざまな場所に多彩なアートが共演しています。
JRタワーアートプロジェクトでは、北海道のアーティストたちに新たな発表の場を提供することを目的に、JRタワー1階東コンコースに「アートボックス」を設置いたしました。
2009年度からは、一般公募した作品の中から優秀賞に選ばれた作品を3カ月ごとに展示しています。
2013年度の受賞作品展示は、優秀賞3名の作家で行われました。第4期目は、プロポーザル指名の作品選抜において、藤木正則さんの「在台灣的日誌“Kituru”」Door peephole Series no.3 (ドア・アイシリーズ)を展示しております。
展示期間
2014年3月1日(土)~2014年5月31日(土)
場所
JRタワー1階 東コンコース

在台灣的日誌“Kituru”

 台灣は1987年まで戒厳令下にあった。今は耐えてもいないし、それほど叫ぶ国でもない。だからこそ、そこから学ぶことは多い。台灣に少しでも長く滞在すると、どうしても今のぼくたち日本人の姿を顧みてしまうようだ。
それは近代の出来事を事実として学ぶ台灣人の強さとしての優しさに触れるからだろうか。
いつから日本では「お・も・て・な・し」などと敢えて中黒つきの言葉で表に出す事が平気になってしまったのだろうか。そして当然のように国家という姿も考えさせられ、個人のありようも問われているような気にさせられるみたいだ。やんわりと・・・。
 旅人はいつも歩くことで個々の風景を見いだし、覗き見る。
 旅人は潜在先の一室を異国の我が家と錯覚する。
 旅人は時には立ち止まり、多少でも歴史を学んで台灣を眺め出す。
 旅人がそこに見るのは、今の台灣なのか統冶國だった日本の行き過ぎた振る舞いなのか。
 旅人はぼんやりとではあるが、日本における北海道の姿を重ねてみたくなる。
 折り重なった事実と入り組んだ事実、そして作為的な歴史教育の山にも唖然とする。

藤木正則(ふじきまさのり) (2014年3月現在)

略 歴
1952年 北海道旭川市生まれ
2009年 Platform in KIMUSA 2009
      (KIMUSA・旧韓国軍機武司令部跡/ソウル)
2012年 Historical Parade:韓国交流展 Imagesfromelsewhere
      (ソウル市立美術館南分館/ソウル)
      岡山芸術回廊特別展「つながるけしき」(岡山市後楽園/岡山)
2013年 旅するアート(500m美術館/札幌)
      竹圍工作室2013開放工作室最終回「藝術家行為日」
      (Bamboo Curtain Studio/台北)

出版
1989年 行為名刺交換(現代企画室刊)
2000年 情報メディア論(八千代出版刊/共著)