札幌駅総合開発株式会社

アートボックス

ART BOX in JR TOWER

アートボックスとは?

札幌駅総合開発株式会社は、JRタワー開業以来「JRタワーアートプロジェクト」を展開しています。
「アートボックス」は、その一環として、北海道のアーティストたちに新たな発表の場を提供することを目的に、2008年からJRタワー1階東コンコースに設置した展示スペースです。
公募作品から選定された優秀作品を、順次展示して参ります。
今年度、第2回目の作品展示は、北川陽稔「meltgram」です。
写真家であり映像作家でもある北川は、「自然・社会・精神」の各領域を包含した環境問題を念頭に、主に北海道を制作のフィールドとし、土地の歴史的背景やランドスケープに着目し、時の多層性をコンセプトとしたアプローチで写真やビデオによる作品を制作しています。
  今回の作品は、タイムラプス撮影した映像を用いて、いくつかの氷が融点に向かう現象をアニメーションにて表現しており、消え行く様の「いまそこに在ること」の不可思議さを今までにないアプローチで皆様へお届けします。ぜひこの機会にご覧ください。


展示期間
2014年9月1日(月)~2014年11月30日(日)
場所
JRタワー1階 東コンコース

meltgram

(作家コメント)
本作は当初、スケールの異なる氷が融解してゆく即物的な描写に、森羅万象の明滅を結びつけたシンプルなコンセプトを想定していました。ところが実際に映像の制作を行っていくと、溶けゆく氷のシークエンスがなにか有機的な印象を発していました。
結果として、個々のモチーフが直線的に消滅に向かうという流れではなく、もっと曖昧で揺らぎを孕んだ不可解なものと向き合ったと思いますし、当初よりも作品の仕上がりに奥行きを感じています。
全ての事物には規則性と共に予期せぬアクシデントがあります。この世界は一所に留まることがなく、また、世界の運命はひとつではないということを感じて頂ければと思っています。


北川陽稔(きたがわあきよし) (2014年9月現在)

略 歴
1978年 札幌市生まれ
2004年 42nd Ann-Arbor Film Festival入選
2005年 第8回調布映画祭 奨励賞
2011年 キャノン写真新世紀 佳作
2011年 グループ展「写真新世紀2011 東京展」(東京都写真美術館)
2012年 個展「北川陽稔展 annoski」(Gallery Poetic Scape)
2012年 グループ展「写真新世紀 仙台展 2012」(せんだいメディアテーク)
2013年 第8回写真「1_WALL」入選
2013年 2013 KAWABA NEW-NATURE PHOTO AWARD 川場村賞
2014年 そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト(夕張清水沢)